あけましておめでとうございます。
今年も色んなお話をしていきますのでどうぞよろしくお願い致しますね。
さて、今日は“重力を使って腰痛を改善する方法”をお伝えしていこう。
まあなたはこんなお客さんで困った経験はないだろうか？
「朝起きあがるときだけひどい腰痛を感じている」
そういった症例に度々出会っているはず。
でも、あなたの目の前に現れる時には
すでに腰痛は感じていない。
そんな人は大概こう言うよね。
「時間が経つとだんだん良くなるんです」
でも朝痛いからなんとかして欲しいと言われても、
痛みを感じていない体に何をやったらいいのかわからず困ってしまう…
みたいな。
それもそのはず。
あなたの仕事は痛みを改善すること。
でも、お客さんは痛みが無い時に来るわけだから
手の施しようがない。
＜重力には逆らえない＞
でも安心して欲しい。
今日、重力と姿勢の関係を知れば、
自信をもって施術ができるようになる。
そして
「もうこれで、明日の朝は大丈夫ですよ」
と自信をもって伝えることができるだろう。
で、その前にちょっとした実験。
まずはその場で立ち上がる。
そして、腹部の膨らみ具合を観察してみよう。
「最近腹が出てきたな～」
「ビールの飲みすぎかもしれない…」
なんてこうを確認してもらいたいわけじゃないからね（笑）
そしたら次は、仰向け寝転がってから、
同じように腹部の膨らみ具合を確認してみよう。
どうかな？
おそらくほとんどの人は、
仰向けになることでお腹が凹んだと思う。
なぜ仰向けになるとお腹が凹んだのか？
ここでようやく重力の登場。
そんなことは言われなくてもわかっていると思うけど、
単純に重力で押し下げられたから。
骨に包まれていない腹部は
プッチンプリンを容器から出したときと
同じように重力で押しつぶされるわけだ。
＜やっぱり原因はこの筋肉＞
ここで、ちょっと考えてみよう。
寝転がると重力によってお腹が潰れるわけだけど、
その時に、一番押しつぶされて苦しくなっている筋肉はどこか？
そう、それは「大腰筋」だね。
「そんなの当たり前じゃん！」
なんて声が聞こえてきそうだけど、
腰痛といえば大腰筋をみるのは重要なポイント。
ま、大腰筋のことを知らない人はいないと思うけど、
もしかしたらいるかもしれないからちょっとだけ復習。
大腰筋の起始はTh１２からL１～５の椎体や横突起。
つまり、腰椎のすぐお腹側に張り付いていることになるわけ。
これでカンの鋭い人は分かったと思うけど、
寝ている間中、大腰筋は重量によって潰れたお腹に
ずーっと押しつぶされているというわけ。
一晩中、押し潰された大腰筋は
「朝になってやっと解放される…」と喜びたいところだけど…
そうは問屋がおろさない。
逆に、一晩中押しつぶされた大腰筋はカチカチに固まってしまうんだ。
これが朝起きた時だけ痛む腰痛の真実。
時間がたつと徐々に痛みが消失するのは
単純に大腰筋への圧迫がなくなったからだね。
＜重力で腰痛を改善する３つのポイント＞
これで、朝だけ痛む腰痛の謎がとけた。
で、ここでちょっと頭を切り替えよう。
仰向けで寝ているから大腰筋が
お腹に押しつぶされる。
だったら、うつ伏せになれば
大腰筋は圧迫されずに済むのではないか？
そんな疑問は浮かばないかな？
大腰筋が短縮していれば、
股関節の伸展に制限が起きているだろう。
そういった場合はクッションなど利用して
上手に腹臥位がとれるよう工夫するのも一つの手。
朝起きあがる前にたったこれだけのことで
腰痛がずいぶん楽になるはず。
つまり、あなたの前に現れた
朝だけ腰痛が辛いというお客さんに対して
あなたができることは…
まず大腰筋を圧迫している腹部を柔らかかくすること。
次に、
そもそも硬くなっているであろう
大腰筋の柔軟性を改善させること。
そして最後に、
起きあがる前にうつ伏せになることを
勧めること。
この３つ。
こうした逆転の発想で、重力まで味方にして
苦しんでいるお客さんを救うことができるんだ。
さて、いかがだったかな。
今日は
重力まで味方にして腰痛を治す方法についてお伝えした。
考え方次第で重力だって味方になるんだ。
使えるものはなんでも上手に使っていこう。
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